【ロサンゼルス(米カリフォルニア州)19日(日本時間20日)=斎藤庸裕】ドジャース大谷翔平投手(31)が、今季限りで現役を引退するクレイトン・カーショー投手(37)の先発試合で、鮮やかな一撃をかました。ジャイアンツ戦に「1番DH」で出場し、4打数1安打。第3打席で52号逆転3ランを放ち、シーズンでは本拠地ラスト登板となったカーショーの負けを消した。ナ・リーグ本塁打トップのフィリーズ主砲シュワバーとは1本差。自己最多54本塁打にはあと2本となった。チームは快勝で13年連続ポストシーズン(PS)進出が決定。地区優勝のマジックを4とした。
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レジェンドの節目を飾る大谷のアーチが、ドジャースファンで埋まる左翼席へ飛んでいった。1-2の5回2死一、二塁、左腕レイの外角高めいっぱい、95・5マイル(約154キロ)の直球を捉えた。流れを一気に変える52号逆転3ラン。バットを右手で持って走りながら、スタンドに入った打球を見届けた。
「勝ててホッとしているのと、カーショーの記念すべき日に勝ちで終われたのが、すごく大きいなと思います。なんとかバットに当てて、フィールド内に収めたいなとは思ったので。いいコースでしたけど、ファウルにならずにしっかりと打ち切れたのでよかったなと思います」。通算222勝を挙げたカーショーの功績をたたえるかのような、鮮やかな1発でPS進出を決めた。
万雷の拍手と歓声の中、5回途中でマウンドから降りた左腕と満面の笑みで抱き合った。球団の顔として第一線で活躍してきた主役を引き立て、感謝を込めた。試合後、大谷は球団を通じてコメントを残した。「素晴らしい、物語のような、殿堂入りにふさわしいキャリアを築かれたことを心よりお祝い申し上げます。プロフェッショナルに取り組むあなたの姿勢を常に尊敬していました。そして、これまで成し遂げてきた成功は、野球への献身と努力の真の証だと思います」。18年間、ド軍一筋でエースとして球団を背負ってきた左腕へ最大限のリスペクトを示した。
メジャー8年目で、同僚としてプレーしたのは2年間。カーショーは投打で影響力があった。23年まで所属したエンゼルス時代、同投手との公式戦の対戦成績は11打数無安打。熟練の投球術に屈した。同僚となり、登板間の調整や登板日でかいま見える集中力の高さに刺激を受けた。
自身初のPS進出が決まった日から、ちょうど1年。チケットは完売、スタジアムは満員5万3037人で埋まった。地区優勝のマジックは4に。大谷は「数年間にわたってあなたと競い合えたこと、そしてチームメートとしてワールドチャンピオンになれたことは、この上ない名誉です。最後の1カ月を楽しみ、最高の形で締めくくりましょう!」とコメントした。連覇でカーショーの花道を飾る-。最高のシナリオへ、1歩近づいた。



