【ロサンゼルス(米カリフォルニア州)26日(日本時間27日)=四竈衛、斎藤庸裕】大谷、爆笑会見-。ドジャース大谷翔平投手(31)が、1勝1敗で迎えたワールドシリーズ(WS)第3戦の前日、公式会見に臨み、ユーモアたっぷりに抱負を語った。敵地トロントでスタジアムに流れる音楽に合わせて合唱されたヤジ「We don’t need you(君は必要ない)」を「すばらしかった」と笑顔で切り返すなど、日米報道陣を笑わせた。一方、打撃は「少しずつ上がって来ている」と、本拠地3試合への意気込みを口にした。
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日頃は影を潜めている大谷のちゃめっ気たっぷりな素養が、そのフレーズをあらためて聞いた瞬間、頭をもたげていた。敵地トロントでの第1戦の終盤、本来は「Let’s go Blue jays」と自軍チームを鼓舞するメジャーでは一般的なコールをもじった「We don’t need you」のヤジ。大谷の耳にもしっかり届いていた。
「すばらしかったと思いますね。僕の妻がすごく好きなチャント(フレーズ)なので、イジられましたけど、個人的には良かったなと思います」
少しだけマジめな表情ながらも、サラリとボケる口調に、頂上決戦の緊張感は無縁だった。
23年オフ、FA交渉の際、最終候補の1つがブルージェイズ。その経緯をからかう敵地のコールも、雑音ではなく「すばらしい」と切り返せるほど、声援に近いようなものだった。
さらに、お笑いネタは続いた。緊迫した戦いが続くポストシーズン中、唯一、素顔を取り戻すのが、最愛の家族が出迎える自宅。妻真美子さんからイジられながらも(?)、愛娘の成長を見ることが、大谷にとって何よりもリフレッシュできる時間であることをのぞかせた。
「家に帰ったらリラックスしていますし、家庭内ではね、トロントで言われたようなチャントは言われないように努めたいなと思っています(笑い)」
ド軍では投打に不可欠な存在でも、家庭では1人の父であり、普通の夫。「We don’t need you」を自虐的なギャグに例えるほど、大谷はリラックスしていた。
もっとも、決戦への覚悟は変わっていない。残り5戦を「3戦先取のホーム開幕」と表現。打撃に関しては「状態的には少しずつ上がって来ている」と、いつになく自信を込めた。第4戦に先発する投球についても、前向きな言葉を続けた。「素晴らしい打線相手に投げる時は、自分のパフォーマンスをしっかり出さないと抑えられないというのは大前提。相手の準備もしながら自分のコンディションを大事にしたい」。
昨季のWSは第2戦で左肩を負傷し、楽しむ余裕もなく美酒を浴びた。だが、今季は「二刀流」だけでなく、心身ともに万全。この日はブルペン投球を行い、4戦目の先発登板にも備えた。リーグ優勝決定シリーズで見せた「3本塁打&10奪三振」の快挙を越えて栄冠をつかんでも、もはや誰も驚きそうにない。
○…第2戦でポストシーズン(PS)2試合連続完投勝利を挙げたド軍山本について、大谷があらためて賛辞とねぎらいの言葉を並べた。「本当に素晴らしかったと思いますし、あれだけ素晴らしい打線を相手に素晴らしい投球をしてくれたのは、チームメートとして誇らしいと思っています」。近年のメジャーでは公式戦中でも完投も少数。「PSのプレッシャーの高くなる中で2試合連続でやってくれるのは、なかなかできることではない」と刺激を受けているようだった。



