お騒がせ男の現役復帰が暗礁に乗り上げた。メキシカンリーグは9日、クィンタナ・タイガースと契約した88年ア・リーグMVPのホセ・カンセコ外野手(47=元ホワイトソックス)に開幕から出場停止処分を科すことを決めた。通算462本塁打の同外野手は01年に現役を引退。自ら禁止薬物を服用していたことを認め、05年には球界の薬物汚染を告発する暴露本を出版した。

 その後もトラブル続き。薬物の過剰摂取により体内でテストステロンを分泌できなくなり、「これがないと生きられない」とテストステロン促進薬を手放せなくなった。ただ薬物規定では禁止薬に指定されており、陽性反応は避けられず、所属する主治医から検査を拒否するよう助言されたという。だがメキシカンリーグのプリニオ・エスカランテ会長は「ドーピングテストを拒否することは、陽性反応が出たものと同等とみなす」と話し、例外は認めないとした。出場停止期間はこれから検討する。