パイレーツ傘下3Aインディアナポリスの岩村明憲内野手(31)が来季の去就として、日本球界への復帰も選択肢に持っていることが27日、分かった。今季は6月に不振のためマイナーに降格。契約は今季限りでパ軍退団が既定路線となっており、オフにはFAになる。岩村は「本当に自分を必要だと言ってくれるところで野球がやりたい」と話し、「日本に復帰?

 ありますよ、もちろん」と日米問わずオファーを待ちたいとした。

 現地26日はトレド戦に「2番三塁」で出場し、4打数2安打で10試合ぶりのマルチ安打をマーク。7月下旬に脳振とうで戦線離脱し、その後遺症にも悩まされたが、「影響はなくなった。あとは僕がメジャーに戻るだけ」と最後のアピールに懸命だ。3Aでは42試合に出場し打率2割5分5厘、2本塁打、12打点。メジャーは9月1日からベンチ枠が40人に拡大され、メジャー登録の岩村にもチャンスは広がる。

 降格後は3年ぶりに三塁の守備に再挑戦。バスで9時間の長距離移動も経験した。ただ「メジャーとマイナーの格差を体験させてもらった。無駄ではないと思いたいけど、今の僕からすれば、はっきり言って無駄ですね」と渡米4年目は不完全燃焼だった。「マイナーは明日が分からない世界。だから来年のことを考える余裕はないけど、こうした経験を日本に戻った時に伝えることができたら」と、新天地で再生への思いを強くした。