<楽天5-2ロッテ>◇19日◇Kスタ宮城

 星野楽天のチーム改革が本格的にスタートする。チームはロッテとの最終戦に勝ち今季全日程を終了。借金5で就任1年目を終えた星野仙一監督(64)は「大変な年に応援ありがとうございました」と本拠地のファンに感謝し「勇気を持って、大きくチームを変える」と約束した。新外国人候補としてブライアン・ラヘア内野手(28=カブス)、ホルヘ・バスケス内野手(29=ヤンキース3A)をリストアップ。積極補強による攻撃力アップを図る。

 星野監督がKスタのファンに頭を下げた。「『東北を熱くする』と始まり、やってきたが…。ぬるかったね。来年は一丸で熱く、熱く。そのために我々は、自分自身を大きく変える。勇気を持って」とあいさつし温かい拍手をもらった。直後のインタビューでは「期待に応えることが出来ず申し訳なく思う。来年の青写真はある。ドラフト、外国人、トレード。これからやってみる。必ず期待に応えるシーズンにする」と頼もしかった。

 断固たる決意を持って改革する。今季チーム1の本塁打、打点をマークした山崎武司内野手(42)は退団する。最大の課題が得点力向上であることは明確で、積極的な強打者獲得に乗り出す。夏場から連日入念に外国人選手をチェック。リストアップ、優先順位の確認を済ませた。描いたこん身の青写真には、今季3Aでタイトルを獲得したスラッガーが含まれている。

 左打ちのラヘアは今季のパシフィックコースト・リーグ38本塁打、109打点の2冠とMVPを獲得。変化球への対応力が高く、左右広角に打ち分ける器用さも兼ね備えている。一塁、左翼と守備も無難にこなす。バスケスは右の大砲で、32本塁打で今季のインターナショナル・リーグ本塁打王。93打点は同2位。やや粗削りだがツボにはまった時の飛距離は破格。磨きをかければ大化けする可能性を秘めている。

 1軍の外国人枠4人をフル活用し、中軸を屈強な助っ人で固める構想もある。「楽しみにしていてほしい。見ていて下さい」と監督。骨太の楽天を作ってみせる。

 ◆ブライアン・ラヘア

 1982年11月5日、米マサチューセッツ州出身。02年ドラフト39巡目でマリナーズ入団。06年にマ軍傘下の最優秀マイナーに選出され、08年初昇格でイチローらとプレー。09年からカブス傘下でプレーし今年9月、3年ぶりにメジャー昇格。メジャー通算は65試合で打率2割6分2厘、5本塁打、16打点。今季38本塁打はマイナー全選手中トップ。196センチ、108キロ。本職は一塁手。右投げ左打ち。

 ◆ホルヘ・バスケス

 1982年3月15日、メキシコ出身。99年にメキシカンリーグ入りし、その年17歳でデビュー。05、06年にリーグ最高長打率をマークし、09年には同国代表でWBCに出場。1次リーグ敗退も5試合で5打点、1満塁弾の活躍が認められ同年、ヤンキース2Aに入団。マイナーでは3シーズン通算63本塁打。今春まで2年連続でキャンプに参加した。180センチ、101キロ。本職は一塁手。右投げ右打ち。