西武岡田雅利捕手が、好リードで投手戦を演出した。

 十亀とバッテリーを組み、4回まで1本も安打を許さなかった。持ち味が光ったのは、5回2死二、三塁のピンチでだった。西川に対し、カウント1-2からの4球目はインハイへの139キロ真っすぐ。のけぞらせた。カウント2-2となってからの7球目は、外角低めへのカーブ。ボールでフルカウントとなるも、そこからさらに3球カーブを続けた。いずれもファウルで、最後は11球目、外のスライダーでタイミングを外し、遊ゴロで切り抜けた。

 全体的にカーブを有効に使った。岡田は「1回、2回とボールが高かったので、緩急をつけて真っすぐを速く見せようと思った」と説明した。

 5回の西川の場面でカーブを4球続けたのも、根拠があった。「(4球目で)インコースでのけぞらせたので、カーブが有効だと。十亀さんがストライクゾーンに、よく投げてくれた。割り切って、打たれたら捕手の責任。昨日(の敗戦)も長打。1発で決められる展開だった。変化球を続けるのはリスクも大きいけど、何かをしないといけなかった」と話した。

 森、炭谷に続く第3捕手の立場だが、今季6試合目の先発マスクで最少失点に抑えた。辻監督は「十亀の良いところを引き出してくれた」と評価した。