中日松坂大輔投手(38)が30日、沖縄・北谷球場の1軍合同自主トレ打ち上げ日に合流した。ブルペンには入らず、ノックなどで汗を流した。今後について「ゆっくり調整する」と話し、阿波野投手コーチも「見守る」と容認。昨年、カムバック賞に輝いた「平成の怪物」が平成最後の開幕に向け、スローペースでじっくり仕上げる。

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松坂が、スロー調整で中日2年目のキャンプに臨む。「キャンプに入る準備はできている。ただ、実戦とかをするレベルじゃない」。バットを手に球場入りしたが、アップ、キャッチボール、ノック、ダッシュなどのメニューにとどめた。ブルペンに入らず、打撃練習も行わなかった。

昨年は1月23日にテストを受け、中日入団。キャンプイン翌日にブルペンに入った。この日、阿波野投手コーチと練習前に調整法について打ち合わせ。「大輔から現状を聞いた。プランまでは立ててないが、遠投を重視していると聞けた。ブルペン入りは、日々の状態、クールの状態を見て考える。見守りたい」と、同投手コーチは松坂流調整の容認を明らかにした。

昨年は1軍戦力になろうと、急ピッチで体を作った。先発ローテーションには入らなかったが、11試合に登板し6勝。チーム2番目の勝ち星を得て、カムバック賞にも輝いた。だがソフトバンク時代の3年間のブランクの影響もあり、体は悲鳴を上げた。右ふくらはぎ、尻、背中に影響が出た。

「(今季は)去年より多く投げたい。(ブルペン入りは)自分の中である」と松坂。「野球以外の競技から、いろんな新しいトレーニング方法を取り入れたい。コンディションを作り、いい環境を作りたい」と、詳細は語らずもこれまでの調整法のリニューアルを明かした。「平成の怪物」が平成最後の開幕へ、静かに動きだした。【伊東大介】