阪神糸井嘉男外野手(37)がキャンプ初日から球場をあぜんとさせた。

フリー打撃で右へ左へと54振中、14本の柵越えをマーク。エンジン全開のパワフルな打撃で面白いようにアーチを描いた。午後からは室内練習場で黙々とトス打撃を実施。虎3年目の並々ならぬ決意を示した。それでも練習後は「全然(ダメ)や」と苦笑い。調整具合を問われても「ゼロや!」と満足はしていない。

フリー打撃中には試行錯誤する場面もあった。両手を握ったグリップを下げてから振り出し、大きなフォロースルーを描く。まるでオリックス吉田正、巨人丸のような打撃フォームで打球を飛ばすシーンがあった。糸井は「イメージや!」と多くを語ることはなかったが、虎の超人は進化を止めない。この日もっとも大きな歓声を浴びた背番号7。その衝撃は直接見ていなかった矢野監督にも「えぐかったと聞いてる」と伝わった。