阪神新助っ人のジェフリー・マルテ内野手(27=エンゼルス)が、背番号31の大先輩、掛布雅之オーナー付シニア・エグゼクティブ・アドバイザー(SEA、63)の見守る中、11日に実戦デビューする。

同日は紅白戦が行われ、掛布SEAが観戦予定。9日はランチ特打で53スイングし、3連発を含む11本の柵越え。レジェンドの登場に合わせ、調子を上げてきた。

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レジェンドの来場に合わせるかのように、4番候補マルテのバットが上り調子となってきた。この日、掛布SEAが阪神キャンプ地の宜野座に来場。掛布SEAがマルテの打撃を見る機会はなかったものの、背番号31の大先輩来訪への喜びも込め? 新助っ人は特大の当たりを連発だ。糸井、福留、ナバーロとともにランチ特打を行い、53スイング中、11本の柵越え。3連発のシーンもあった。

マルテ 感触は良かったけど、ホームランは狙っているわけではない。しっかりコンタクトすることを心がけているよ。

コメントは控えめだったが、キャンプ初日のフリー打撃で“スロー発進”(56スイングで柵越え4本)したときに比べ、振りが鋭くなってきたのは明らか。巨人田中スコアラーは「ツボにはまった時の飛距離がすごい。こすっても長打になる。攻め方を考えないと、甘く入った時にガツンとやられる」。DeNA東野スコアラーは「守備は安定しているし、打撃も良くなってきている」。他球団007も警戒の色を強めた。

その中、マルテは「(11日に)出るつもりなので、しっかり照準を合わせていきたい」。同日は紅白戦が実施される予定で、実戦デビューを“予告”。掛布SEAもそれを伝え聞くと「楽しみですね」と胸を躍らせた。さらに「いずれにしても躍動して、シーズンを笑顔で終わってくれれば、31番が喜ぶでしょう」。独特の言い回しでエールを送っていた。

マルテも「歴史のある番号だということを知っていた。(今後)お話をして、知っていきたい」と語るなど、この日接する機会のなかった掛布SEAから吸収するチャンスをうかがっていた。【磯綾乃】