中日のドラフト1位、根尾昂内野手(18=大阪桐蔭)にエンジンがかかってきた。12日、2軍の沖縄・読谷キャンプで3日連続の屋外フリー打撃。マシンを相手に最多の49スイングをしたうち、5割に迫る安打性の打球を23本放った。

「今日で3回打たせていただいたが、距離感とか、その場に慣れることとか、まだつかみきれていない。しっかりできるところまで上げられるようにしたい」と満足はしなかった。

ライナーで広角に打ち返す姿をケージ裏で見つめながら、うなずいている人物がいた。阪神掛布雅之オーナー付シニア・エグゼクティブ・アドバイザーだ。

「目力がある。いい目をしている。好青年ですね。打撃はクセがないし素直だった」。人柄と打撃に関して好印象を抱いた。

阪神関係者として来訪したが、根尾への印象はやはり強く残ったようだ。「僕も遊撃でプロに入ってきて、少しかじったけど、打つよりも守備の方が難しい。巨人坂本のような遊撃でチームを引っ張る選手になってほしい。中日なら立浪くんのような選手ですね。野球人として応援したくなる雰囲気がある。阪神とか中日とかではなく、プロ野球界を盛り上げていかないといけない選手だと思う」。球界の先輩として、活躍を期待した。

根尾は掛布氏について「本塁打バッターという印象です。本塁打をっている映像も多いし、有名なシーンもある。お会いできてよかったです」と語った。

右ふくらはぎの軽い肉離れで別メニューが続いているが、第2クール最終日のこの日は、初めて一番最初のウオーミングアップを本隊と一緒に行った。ダッシュからは抜けたが「全体メニューに少しずつ入らせていただき、やれることが増えるのは、学べるチャンスが増えるので、いいことだと思います」と話した。