09年の第2回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で日本代表監督を務めた巨人原辰徳監督(60)が、世界一の瞬間に見せたイチローの素顔を語った。

「彼が決めて世界一を取った時に、シャンパンファイトで私が音頭をとらせてもらった。『強い侍になった』と。その時の彼の喜びよう。もう無邪気に、そのギャップというんでしょうかね。純粋に野球人である、そして勝利に対して強く戦っている姿勢は、まったく並ではない。厳しさと歓喜の姿は、私の中で非常に印象に残ってます」

引退の決断について。

「現実的にやはり来るんだなと。少しびっくりしたのが正直なところ」

「4000本というヒットを打った人が最後、ヒットが1本も出なかった。やはり野球というのは難しいスポーツである。ヒットを打つということ、特にバットマンというのは、非常に高いレベルで戦っているんだと。あらためて野球の素晴らしさと、打撃の難しさを感じました」

「いろいろな道があったと思いますが、迷うことなく一直線に、迷っても自信を持って進んできた。そういう強さは後輩ですが尊敬するところ。会見でも動くことが大好きだと言ってましたので『少しゆっくりしてください』という言葉も彼には伝わらないのかな」

都内で行われた「2019読売巨人軍激励会」に出席し、開幕ローテーションの一部と、29日の広島戦で組む1~4番までの開幕オーダーを公表した。

「先発ピッチャーは開幕と(4月2日の)東京ドーム開幕、この2人のピッチャーは決まってます。広島戦の初戦は菅野。東京ドーム開幕は山口でいきます」

「野手は1番から4番までの打順は決まってます。1番吉川尚輝でいきます。2番坂本、3番丸、4番岡本。5番以降はレベルの高い競争をしている。まだここでは発表できません」

「皆さんの大きな期待を受け止め、ペナントレーススタートと同時に一丸となって戦って参ります」と宣言した。