オリックス山本由伸投手(24)が“全勝宣言”だ。27日、大阪・舞洲の球団施設で自主トレを公開。2年連続4冠の絶対エースは今季に向け「全部勝つくらいの気持ちで行きたい」と言い切った。20勝も視野に入れ、達成すれば3年連続MVP&沢村賞も可能性大。日本シリーズ2連覇を狙いつつ、シーズン前はWBCで世界一を目指す。すでに同大会決勝の地も踏んで予習もばっちり。NPB最高の右腕が、日本一&世界一へスタートを切った。

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山本はフォームを確認しながらキャッチボールを続けた。「強いボールもしっかり投げられるようになった。コンディションもしっかり管理できました」。オフはWBCで同僚になる中日高橋宏と約2カ月間の自主トレ。「体調はすごくいい」と笑顔を見せた。

昨季は15勝5敗、防御率1・68、勝率7割5分、205奪三振。史上初の2年連続投手4冠に輝いた。沢村賞とMVPも2年連続で受賞。リーグ2連覇と日本一の原動力となった。今季は昨季を超える活躍を目指す。「全部勝つくらいの気持ちで」。13年の楽天田中将以来となるシーズン20勝も視野に入る。

仮に20勝を達成すれば、3年連続MVP&沢村賞のダブル受賞も見えてくる。3年連続MVP受賞は94~96年イチロー以来で、他には山田久志だけ。ともに球団のレジェンドだ。沢村賞の3年連続受賞なら金田正一(国鉄)以来2人目になる。球史に残る大選手に肩を並べるかもしれない。

シーズン前にはWBCも控えている。「世界一を目指して一丸となってやると思うので、僕もチームの力になれるように」と意気込む。今オフ、動画配信サービス「アマゾンプライム」の企画で、ロッテ佐々木朗とともに決勝ラウンドが行われる米マイアミのローンデポ・パークを訪問。「ここが満員になってその中で自分がプレーするってどんな感じなんだろうって」。“予行演習”も済ませ、ワクワクが止まらない。

WBC球での練習も積んでおり、心技体ともに準備は着々。絶対的エースが、日本一連覇と世界一奪取を目指す。【高垣誠】