日本ハムからFA宣言していた森本稀哲外野手(29)が横浜移籍を決断したことが11月30日、分かった。前日29日に初交渉を行い、複数年の3年、総額3億円以上の大型契約の条件を提示され、気持ちが固まった。複数の親しい関係者らにはこの日のうちに、移籍とは明言しなかったが、その方向性であることを伝えたもよう。今日1日に都内で正式に表明する予定だ。

 11月1日に、日本ハム側と交渉。単年契約で、年俸8000万円(推定)の現状維持程度の条件を示され、慰留された。高卒からプロ入りして12年間日本ハム一筋でプレーし、日本一1度を含む3度のリーグ制覇という輝かしい実績を残した。06年限りで引退した新庄剛志氏の後継者として、その後の球団盛り上げに尽力。そんな強い愛着と自負から、決心するまでの苦悩は深かったようだ。

 移籍へと大きく傾いたのは、横浜側の強い獲得意思だった。想定していた2年契約ではなく、1年上乗せされた形の3年契約を提示された。球団経営が厳しい中で、金銭面でも日本ハムを上回る大型条件。さらにプレー面だけではなく、キャラクターも評価され、球団の立て直しに力を貸してほしいとの誠意が、最終的な決め手になったとみられる。

 [2010年12月1日7時59分

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