メインのタッグ戦に登場した「ロックスター」中邑真輔(37)が、レフェリングの大混乱に巻き込まれた。看板スターのランディ・オートン(37)と組み、「負ければWWE解雇」を突きつけられたケビン・オーエンズ(33)、サミ・ゼイン(33)組とタッグで激突。シェイン・マクマホン・コミッショナー(47)とダニエル・ブライアンGM(36)がレフェリーという異様な雰囲気の中、2人の思惑に左右され、結果的に黒星を喫した。

 攻守の入れ替わりが激しい展開で、中邑はライダーキック、スピンキック、さらには三角絞めをオーエンズに決めて優位な展開を演出した。ところが同GMから中邑の肩がマットについている指摘され、同コミッショナーともめた。不穏な空気が流れた後、場外戦で背後からゼインに攻撃を受けた中邑はアナウンステーブルに倒され、オーエンズのフロッグスプラッシュを浴びて撃沈してしまった。

 一方のリングでは、味方のオートンがロープ越しのDDT、必殺RKOをゼインにさく裂させた。中邑組の勝利かと思われたが、オーエンズに押された同GMとカウントに入った同コミッショナーが激突。続いてゼインがオートンをフォールすると同コミッショナーがわざとカウント2で止めてしまった。大ブーイングがわき起こる会場。最後はオートンがゼインのスクールボーイで丸め込まれ、同GMの高速カウントでフォール負けとなり、オーエンズ、ゼイン組は解雇を免れた。

 2人を解雇したかったシェイン・コミッショナー、公平に裁きたいブライアンGMの強い思惑が勝敗を分け、中邑組には後味の悪さが残るタッグ戦となった。