前ONEライト級王者の青木真也(37)が、同団体ウエルター級王座挑戦経験のある強豪を撃破した。19年10月の東京・両国大会以来約1年3カ月ぶりのONE本戦で、戦績12勝1敗のジェームズ・ナカシマ(32=米国)とのライト級5分3回に臨み、1回2分42秒、裸絞めで一本勝ちした。

序盤の打撃戦でハイキックや右フックで対抗した青木は、組み合いからケージ際の攻防で相手の背後へと入った。背中に乗りかかり、ナカシマの首を狙い、そのまま裸絞めでギブアップを奪ってみせた。

金網の中で勝利の涙もみせた青木は「ラッキーでした。もっと厳しいタフな試合になると思っていた。1つ1つのサブミッション(関節技)には思い入れがあり、今回の試合は総合格闘技で完成の高い試合だった。1番良かったのではないかなと思っています」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。

強豪ナカシマを撃破した青木は現在、ライト級4位。王座返り咲きのチャンスも見えてきたが「タイトルマッチはあまり考えていない。とにかく早く試合がしたい。ただ、日本人でいったら(DREAM、UFCで活躍した)秋山(成勲)とかとやってみたいですね」と日本人対決を希望した。

ONE参戦から7年が経過し、ONEライト級王座も2度戴冠した。37歳となった今も健在ぶりを証明した青木はインタビュー時に「AGE IS JUST A NUMBER(年齢はただの数字に過ぎない)」と刻まれたTシャツを着用していた。

「僕は若いでしょ! 若くない? 全然、自分が37歳というのは感じていない。相変わらず楽しいし、普通に考えたら、おかしいでしょ。30歳とかいいおじさんが裸になってパンツ一丁になってグローブをつけてぶん殴りあったりしているのだからさ。そのぐらい、まだ気持ちは若いです」。 心身ともに年齢を超越したファイトをみせていく姿勢を示していた。