RIZIN東京ドーム大会(6月13日)に出場する朝倉未来(28=トライフォース赤坂)が27日、オンラインで練習を公開した。

対戦相手となるクレベル・コイケ(31)について「テイクダウンを取られない自信はある」と話した上で「気持ちの強さがある。打撃はきれいではないが、リーチは長い」と警戒した。榊原CEOから数名の選手を提示され、その中から戦ってみたいと思ったクレベルを選択。27勝のうちKO2回、一本勝ち23回というフィニッシュ率に脅威を感じている。「過去の試合は1000回くらい見た。クレベルが過去に戦った相手が、一度もやったことのない技を見せる」と対策は十分だ。

昨年の大みそか以来、約半年ぶりの試合となるが、打撃を強化してきた。「ミット打ちを毎日やっているのでキレが上がってきた」。元K-1王者の魔裟斗とユーチューブでコラボし、ファイターとしての姿勢を学んだ。「結果を出した人が『努力していた』という言葉を使った。世界チャンピオンになった人の説得力は違う」と坂道ダッシュも取り入れるなど練習量を増やした。

常にKO勝ちを狙う朝倉だが、実は理想の勝ち方は「テイクダウンを一度も取られずに判定勝ちすること」だという。実力を認めるクレベルとの一戦。「圧力はかけていくとは思うが、倒すために焦ってはいけない相手」と1回からがむしゃらに攻撃せず、慎重に戦う。その上で「チャンスがあれば倒しに行く」と明かした。

コロナ禍でも試合をできることに「戦うのが仕事なのでうれしい」と語る。勝てば、昨年11月に敗れた現王者の斎藤とのリベンジマッチも見えてくる。榊原氏が「斎藤も含めて今のフェザー級で最高の選手同士の戦い」と位置づける一戦。「ファンも期待してくれていると思う。早く試合がしたい」と勝利を誓った。【松熊洋介】