ボクシングの21年度年間表彰選手が29日に発表され、WBAスーパー・IBF世界バンタム級王者井上尚弥(28=大橋)が4年連続5度目の最優秀選手賞(MVP)に選ばれた。通算5度目MVP受賞は白井義男、具志堅用高と並ぶ最多タイ記録。4年連続MVPは白井(5年連続)、具志堅(5年連続)、渡辺二郎(4年連続)に続いて4人目となる。またKO賞も2年連続5度目の受賞で2冠に輝いた。

所属ジムの大橋秀行会長(56)は「うれしいの一言です。今年もとれば(MVP通算6度目は)1人だけになるということなので」と喜びを表現した。さらに「今年はいろいろな試合が予定され、MVPレースはすごい戦いになると思うので、対戦相手によっても選ばれるか、選ばれないかという厳しい戦いになると思う。激しい、やりがいがある試合が続いていく。それを乗り越えていけば、自然と最多記録につながると思っています」と予測した。

新型コロナウイルス変異株「オミクロン株」の水際対策による影響で当初予定された4月の22年初戦は6月以降にずれ込んでいる。対戦相手について、WBC世界同級王者ノニト・ドネア(39=フィリピン)が最有力候補となるものの、大橋会長は「候補は3人いる。ドネア、(WBO世界同級王者)カシメロ…、交渉は進めています。相手はすべてバンタム級です」と意味深に発言していた。