新日本プロレスは27日、SNS上で退団を示唆していた飯伏幸太(40)との契約を継続すると発表した。

飯伏は今月10日、自身のツイッターで「理不尽パワハラはこんど一気に暴露します」などと投稿。数日間に渡り、LINEのスクリーンショットを添付しながら、幹部とみられる人物とのやりとりを公開した。その後も、会社への不満や批判ととれるツイートを立て続けに投稿。新日本からの解雇も示唆していた。

この日、大張高己社長らが記者会見を開いて現状を報告。他団体への無断出場を巡り、トラブルがあったことを明かした。

そして、暴露を始めたきっかけについて「異変を察した母親が自殺未遂で腰の骨を折るなどされたこと」と説明。「経緯、事情をくめば、今回の件をもって契約解除ということは考えておりません」とした。

他団体への無断出場や内部機密の暴露などの契約違反に関しては「おそらく減棒等の対応になる」。

また、既に直接の対話の場を持ってお互いの意見を交換することができているとし、「今も飯伏選手は新日本プロレスの大事なレスラーですし、これからも同様。双方の気持ちが行き違うようなことはあってはならない」と、再発防止に努めることを強調した。

飯伏は昨年10月のG1クライマックス優勝決定戦で、コーナートップからの大技・フェニックス・スプラッシュを誤爆。右肩関節前方脱臼骨折及び関節唇損の重傷と診断され、その後は長期欠場している。

◆飯伏幸太(いぶし・こうた)1982年(昭57)5月21日、鹿児島県生まれ。04年7月にDDTでプロレスデビュー。09年に新日本プロレス初参戦し、11年にIWGPジュニアタッグ王座に輝く。13年にはDDTに加え、新日本にも加入。16年には両団体とも退団してフリーとなる。19年4月には新日本に再入団し、内藤からIWGPインターコンチネンタル王座を奪う。20年2月にはIWGPタッグ王者。19、20年のG1クライマックス連覇。21年にはIWGPヘビー級王座とIWGPインターコンチネンタル王座を統一し、初代IWGP世界ヘビー級王者となった。181センチ、93キロ。