プロボクシングWBO世界スーパーフライ級王者井岡一翔(33=志成)が、12月31日に東京・大田区総合体育館で、WBA世界同級王者ジョシュア・フランコ(27=米国)と王座統一戦に臨むと21日、発表された。12年にミニマム級で日本人初の2団体統一王者となって以来のチャンスで、2階級での王座統一となれば国内初となる。井岡は合宿先の米ラスベガス、フランコは拠点の米カリフォルニア州から同時オンラインで会見に臨んだ。

昨年の大みそかにコロナ禍で当時のIBF世界同級王者ジェルウィン・アンカハス(フィリピン)との統一戦が中止となっていた井岡にとっては、待望の統一戦。「こっち(ラスベガス)で手入れできないので、全部刈ってしまった方が楽」と丸刈り姿で「大みそかに必ず統一戦をしたかった。僕自身は統一戦ができれば誰でもよかったが、タイミング的にフランコ選手と対戦できるとなった。昨年も大みそかに流れてしまい、1年越し。統一戦をするために気持ちを引き締めてやっていた。いよいよ望んでいた試合ができるという気持ち」と気合を入れ直した。

コロナ禍で実現できなかった米ラスベガス合宿も約3年ぶりに敢行。師事するイルマエル・サラス・トレーナーのもとで大みそか決戦に向けた調整を続けている。約2カ月間にわたる長期キャンプとなるが「ボクシングに取り組む上では最高の環境。この試合に懸ける思いが強いので。このまま大みそかに良い調整ができたら」と強い決意を口にした。

11度目の大みそか決戦、10度目の年末世界戦となるが、井岡は自然体だ。「正直、ここまできたら何も考えていないです。とりあえず、大みそかに戦うことだけを考えて、それが結果につながればいいなと思っている。今年の大みそかにやらせもらえる責任感はありますが、回数とか数字とか気にしていないです」とフランコとの統一戦だけに集中していた。