メインイベントでONEフライ級キックボクシング暫定世界王座決定戦(3分5回)が行われ、この日で引退する武尊(34=team VASILEUS)が1度KO負けしている宿敵ロッタン・ジットムアンノン(28=タイ)に5回KO勝ち。世界のベルトを手にし、有終のバック宙で現役生活を締めくくった。
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すべてが報われた。武尊の拳がロッタンを打ち砕いた。立ち上がりからローキックを蹴りまくって相手を削ると、2回には左フックで2度ダウンを奪取。終盤に被弾も増えていったが、最終5回に最後の力をふりしぼってロッタンを2度ダウンさせ、宿敵をリングに沈めた。
その後のマイクでは「いっぱい言いたいことあったんですけど、ほんとうれしいしかないです!」と歓喜の涙を流した。
武尊の格闘技人生は、特に後半は苦難の道のりが続いた。長らくK-1の顔として活躍。3階級制覇を成し遂げたが、熱望した那須川天心戦はなかなかかなわず。何のために戦っているのか分からなくなったこともあった。
2022年のTHE MATCHでようやくその天心と戦うもダウンを奪われ判定負け。天心はボクシングに転向し、リベンジの相手を失った。ロッタンを倒すことだけを目標にONEと契約したが、デビュー戦でスーパーレックにひざを2カ所骨折させられた。そしてロッタンとの最初の対戦では80秒KO負け。それでも立ち上がり続けた武尊は最後の最後で光り輝くベルトを手にしてリングを去った。

