大関琴奨菊(32=佐渡ケ嶽)が16日、日本相撲協会に「左膝内側側副靱帯(じんたい)損傷、左アキレス腱(けん)周囲炎のため約14日間の安静、加療を要す」との診断書を提出して休場した。

 ともに古傷で、場所前は順調に調整していたが「踏み込んだときに左膝、左足首がブレるとかの感覚がありつつ、相撲全体のバランスが崩れてしまった」と説明。患部をかばったことで股関節や背中にも違和感があり、6日目まで1勝5敗だった。「悔しい気持ちもあるんですけど、自分の体のことを優先して、こういう結論に至った。しっかり治して復活することが、応援してくれる方や相撲協会への恩返し。来場所、後悔しないように、全部を注いでいきたい」と話した。

 再出場や場所後に始まる夏巡業への参加も見送る見込みで、師匠の佐渡ケ嶽親方(元関脇琴ノ若)は「良い時もあれば、こういう時もある。とりあえず治療に専念して、また一からやるぞ、と。本来の腰の重み、出足のある相撲をもう1回、鍛え直して(秋場所で)出させます」と話した。

 7日目に対戦予定だった新関脇魁聖(29=友綱)は不戦勝。今場所の十両以上の休場者は5人となった。