日本相撲協会の八角理事長が初場所初日の9日、協会あいさつに臨み「このたびは場所前、相撲部屋において複数の感染者が判明し、ご心配をおかけしましたことをおわび申し上げます」と謝罪した。

場所前に田子ノ浦部屋で複数の新型コロナウイルス感染者が確認され、平幕の高安ら同部屋に所属する協会員全員の初場所休場が決まっていた。この日は錦戸部屋の関係者が感染した影響で、師匠で審判部所属の錦戸親方(元関脇水戸泉)や十両水戸龍ら同部屋所属の協会員9人全員が濃厚接触者扱いとなり、休場が決定していた。

協会あいさつ全文は以下の通り。

初日にあたり謹んでごあいさつを申し上げます。はじめに新型コロナウイルス感染症によりお亡くなりになられた方々のご冥福をお祈り申し上げます。また、ウイルスに感染された皆さまには1日も早いご回復を祈念し、お見舞いを申し上げます。そして全国の医療従事者の皆さまに心から敬意を表するとともに、協会員の検査や診療のご尽力をたまった医療従事者の皆さまにはこの場を借りて深く感謝を申し上げます。

このたびは場所前、相撲部屋において複数の感染者が判明し、ご心配をおかけしましたことをおわび申し上げます。

今場所もお客さまをお迎えするため、より一層安心安全な大相撲観戦を目指して、感染症専門家のご指導のもと、綿密な感染防止策を講じてまいりました。お客さまにもさまざまなお願いをしておりますが、何とぞご協力いただけますようお願い申し上げます。

全力士は厳しい感染予防を行いながら、毎日の稽古の成果を発揮し、本年最初の本場所にふさわしい、白熱した相撲でご期待にお応えするものと存じます。

本年は相撲協会躍進の1年にすべく、協会員一同一丸となり、日本の伝統文化である大相撲を通して世界中に感動を届けられるよう努力してまいります。何とぞ千秋楽まで温かいご支援を賜りますようお願いを申し上げ、ごあいさつといたします。

令和4年1月9日、公益財団法人日本相撲協会理事長、八角信芳