日本相撲協会は25日、大相撲夏場所(5月8日初日、東京・両国国技館)の新番付を発表した。

日本相撲協会が定めた新型コロナウイルス感染対策ガイドラインに違反し、6場所出場停止処分を受けた大関経験者の朝乃山(28=高砂)は、西幕下42枚目まで番付を落とした。

6場所出場停止処分の起点は昨年7月の名古屋場所。その名古屋場所は、かど番大関だったため秋場所は関脇、九州場所は平幕の西前頭10枚目に番付を落とし、今年初場所では17年秋場所から維持していた幕内の座からも陥落。1月の初場所は、4年半ぶりの十両となる東十両4枚目に番付を下げたが、3月の春場所ではついに幕下に陥落(西幕下2枚目)し、関取の座も失った。全て全敗扱いのため西幕下2枚目から同42枚目に降下。出場停止が最後となる夏場所も全敗扱いとなり、土俵復帰する7月の名古屋場所は、三段目からの出直しとなりそうだ。

やはり不要不急の外出などで、3場所の出場停止処分を受けていた2人は晴れて関取に戻っている。

一昨年の名古屋場所で違反が発覚し、同9月の秋場所から昨年1月の初場所まで3場所休場の阿炎(27=錣山)は、復帰した3月の春場所は西幕下56枚目まで番付を落としたが、2場所連続7戦全勝優勝を果たし、名古屋場所は東十両14枚目で関取復帰。11勝4敗の好成績で、秋場所は東十両5枚目まで番付を上げ、13勝2敗で十両優勝。再入幕を果たした九州場所は西前頭15枚目で14日目まで優勝の可能性を残すなど、12勝3敗の好成績を残した。西前頭6枚目で臨んだ今年初場所も、横綱照ノ富士から金星を奪い、千秋楽まで優勝争いを演じる活躍。2場所連続12勝の好成績で、春場所は20年初場所以来の返り三役を、新関脇昇進で果たした。その春場所は、千秋楽で優勝争いを演じていた高安を破り8勝7敗で勝ち越し。存在感を示しており、2場所連続の関脇で夏場所に臨む。

昨年夏場所から3場所出場停止処分の竜電(31=高田川)は、その夏場所の東前頭14枚目から名古屋場所は東十両9枚目、秋場所は東幕下7枚目に陥落し、関取の座を失った。11月の九州場所から土俵復帰し、西幕下47枚目で7戦全勝優勝。年が明けて今年1月の初場所は東幕下5枚目に番付を上げ、ここでも6勝1敗の好成績を残し、春場所では関取復帰となる東十両13枚目で再十両を果たした。その春場所は13勝2敗で十両優勝を果たし、夏場所では番付を10枚上げ、東十両3枚目から今度は返り入幕を目指す。