2020年度の国家予算は、100兆円を超えた。その中でスポーツ予算は、たったの約350億円。オリンピックが目の前にぶらさがっているのに、スポーツの存在感は小さいままだ。もし、スポーツ振興くじ(toto)がなければ、スポーツ界はフラフラになる。

今年の通常国会で、「スポーツ振興投票法」が改正されることになっていたが、コロナ対応などをめぐって与野党の対立が激しくなり、法案の提出ができなかった。超党派のスポーツ議員連盟内では、totoの対象競技にバスケットボールのBリーグを加えることで合意していただけに残念でならない。

スポーツ界は、コロナ禍に国会でも泣かされたが、いずれこの法案は成立する。totoは、1試合の勝敗予想など新商品を売り出して収益をもくろんでいた。totoによって学校運動場に芝生を植えたり、スポーツ強化、施設づくりが実現してきたが、Bリーグを加えれば、さらに多方面への助成ができる。

スポーツ振興投票法は、議員立法である。衆院なら20人、参院なら10人以上の議員が賛同すれば、法案を提出することができる。この法律が国会で議論された時、私は答弁者の1人だった。けっこう反対者がいて、難産の末、やっと成立した。Jリーグの幹部たちは、大喜び。サッカーの隆盛とtotoは深い関係にある。

Bリーグが加わると、totoの売り上げは相当伸びる。その収益で全国の学校の体育館の空調設置を実現させてほしい。温度に関係なく、年中スポーツのできる環境を整備するべきだ。Bリーグの人気も上昇し、バスケットボール選手を目指す子どもたちも増加するに違いない。バレーボールもプロ化できれば、totoに加えることができるかもしれない。

ラグビーの存在もプロ化できれば競技人口とファンを増大させることができる。totoをギャンブルと表現して毛嫌いする人もいるが、あくまでもスポーツ振興のための寄付の楽しみ。少しでもいいから夢を買って、スポーツを盛んにしたい。