「子どもからシニアだけでなく、障がい者までもが楽しめるボッチャに魅せられました」と話すのは、東京・品川区の会社員、平野裕人さん(30)。生まれつきの脳性まひで車いす生活を続けている。

平野さんとボッチャの出合いは2017年。会社の同僚の勧めで創部したばかりのNECボッチャ部へ入部したことから。「自分にも出来るスポーツ」にはまった。翌年には埼玉・春日部市でNPO法人IAEC(国際障がい者活躍社会創造協会)を自ら設立し、普及活動にも努めている。ルールや楽しさを多くの人に知ってもらうため、首都圏を中心にイベントを開催していたが、新型コロナの感染拡大により講演と体験会が一時中断された。

競技の普及活動に努める一方で、NEC(東京・港区)代表として来年3月のボッチャ「東京カップ」出場へ意欲を燃やす。ただ、代表になるには「まず社内の選考会を勝ち抜かねばなりません」。18年に初出場した「関東さわやかボッチャ大会」でいきなり優勝。次第に力をつけ、チームは昨年の東京カップ決勝では日本代表・火ノ玉ジャパンAを最後まで苦しめた。

10月から練習を再開したものの、試合勘は鈍ってきているという。「練習にもっと力を入れ、何とか代表入りしたい」とレベルアップに励む毎日だ。

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