出るくいはたたく－。優勝候補のアルゼンチンは、１次リーグ初戦で今大会唯一の初出場国ボスニア・ヘルツェゴビナ（Ｈ）と対戦する。アルゼンチンがＷ杯で初出場国と対戦するのは今回で１２回目（３０年第１回大会は除く）だが、３４年大会でスウェーデンに敗れたのを最後に、５８年大会からは９勝１分けと１０戦負けなしだ。

　９８年大会の１次リーグでは初出場の３カ国と同じ組になり、３試合すべて完封勝ちで決勝トーナメント進出を決めた。日本もそこで「古参」の洗礼を受けた。サッカー伝統国のプライドか。「新参者」にめっぽう強いのだ。

　今大会は開催国ブラジルとともに優勝候補に挙げられる。ＦＷメッシ、イグアイン、アグエロら世界的なＦＷがそろう攻撃陣は迫力満点。その圧倒的な攻撃力で、昨年１１月１８日の親善試合ではボスニアＨに２－０で完勝している。

　１次リーグはボスニアＨの他にナイジェリア、イランと組み合わせに恵まれた。初戦は９４年大会から５連勝中。今大会もまずは初出場国をたたき、８６年大会以来７大会ぶり３度目の優勝に弾みをつける。【石川秀和】