震災後のテレビ自粛問題について、女優の渡辺えり(61)が過去の経験を語りながら号泣する一幕があった。

 熊本地震発生後、テレビはバラエティー番組などの放送を自粛するなどしているがこの対応には賛否がわかれている。ホリエモンこと実業家の堀江貴文氏(43)は16日にツイッターで「熊本の地震への支援は粛々とすべきだが、バラエティ番組の放送延期は全く関係無い馬鹿げた行為」と自粛を批判。一方、尾木ママこと教育評論家の尾木直樹氏(69)は17日にブログで「水も食料もなく避難所にも入れないで グランドで寒さのなか身を寄せあっておられるたくさんの被災者の皆さんさておいて普段通りの楽しい番組構成にブレーキかかるのあまりにも当然!」と堀江氏の考えに異論を唱えた。

 22日放送のフジテレビ系「バイキング」では、この2人の“バトル”を取り上げるとともに、出演者たちがテレビ自粛の是非について議論した。

 渡辺は、過去の震災時に避難所を訪ねた経験から、「被災者の方々はテレビを楽しみにしていらっしゃる。悲しい気持ちの中で娯楽が支えになっていると痛切に感じた」と語った。

 自粛に関しては「必要」という姿勢を示したが、それは単にバラエティー番組を放送しないということではなく、内容を被災者に配慮したものにするなどの措置はすべきだとの考えで、「自粛しました、って形だけ見せても無駄だと思う。(番組を)やっている側の気持ちが問題」と持論を展開。東日本大震災の際にお笑いコンビのサンドウィッチマンが被災者支援のため尽力していた姿を「鑑だと思った」という渡辺は、そうしたタレントたちの姿勢や思いが「被災してる人たちもわかると思います」と語った。

 そしてさらに「本当に大変なんですよ、被災した人たちの……」と避難所の状況を思い出し、号泣した。