多臓器不全のため昨年6月に70歳で亡くなった横山たかしさんの追悼寄席「すまんのぉ~、一周忌じゃ、みんな笑えよ~」が15日、大阪・心斎橋角座で開催された。

相方の横山ひろし(73)は「1年以上たってる気がしない。まだ生きててどこかから、ふっと出てきそう」。たかしさんが金ピカ衣装だったことから、「満月を見たら相方を思い出す」と話した。

たかしさんのモノマネをするラジバンダリ西井(45)と「横山たかし・ひろし」の漫才を再現。会場からは大きな拍手が起こった。MCを務めたTKO木本武宏(49)は「楽しそうなひろし師匠を見て胸が…」と感動していた。

たかしさんは、ほら吹き漫才の第一人者で、故横山やすしさんの弟子。金ピカ衣装で「大金持ちのおぼっちゃま」を演じ、赤いハンカチをかみ「すまんのぉ~」のギャグで親しまれた。14年以降、腰部脊柱管狭窄(きょうさく)症や腸腰筋膿瘍(ちょうようきんのうよう)の手術。そのたび自称「純金48億円車いす」で復帰し、18年12月まで活動した。

たかしさんを亡くしたひろしは昨年10月から、妻の春けいこ(62)と夫婦漫才を組んでいる。5月には初孫が誕生。ひろしは「たかしに言ったら『お祝いや。うまいもん食え』って言って、たぶん祝い袋に入れた割り箸をくれるやろ」と笑顔だった。

一周忌を迎え、ひろしは「安らかに。いつかそっちに行くと思うんで、それまではお前の分まで生きて頑張る」とメッセージを送った。