奈緒(26)が18日、東京・新宿武蔵野館で行われた映画「彼女来来」(山西竜矢監督)初日舞台あいさつで、撮影中に共演の天野はな(25)としゃべりすぎて「酸欠みたいになった」と明かした。

奈緒は劇中で、主演の前原滉(28)演じる主人公・佐田紀夫の交際3年目になる恋人の田辺茉莉、天野は佐田の前に現れる謎の女マリを演じた。2人はもともと仲が良かったが、共演は今作が初めてだったという。撮影はコロナ禍で外出自粛が全国的に叫ばれていた昨年7月に行われた。

2人は、入れ替わる役だったため、共演シーンはほとんどなかったといい「控室で、ずっとしゃべっていた」(奈緒)という。奈緒は「(天野と)元々、お友達で、お仕事で今回が初めてご一緒したんですけど、前原さんも5回くらい共演…最多で気心の知れた2人がいた。自粛でしゃべっていなかったので、しゃべり倒したのを覚えている」と笑いながら振り返った。

すると、天野が「すごいしゃべって、ふと見たら、もう寝てる。次の瞬間にスイッチが切れちゃって」と言い出した。前原が「すごい当時、しゃべっていたね。仕事中に寝ていた?」と突っ込むと、奈緒は「しゃべりすぎて、私、酸欠みたいになった。自分の撮影のない時、待ち時間に『横にならせてください…』と」と苦笑い。天野は「2人が入れ替わるシーンの撮影だった。(奈緒が)すごいテンションが下がって、バスタオルを貸したら『ありがとう…』って、もう寝てた」と笑った。

「彼女来来」は、大手芸能事務所レプロエンタテインメント所属の劇作家で、演劇ユニット「ピンク・リバティ」の代表を務める劇作家・演出家の山西竜矢監督(31)が、映画監督として初めて作り上げた、オリジナル脚本による長編映画。都内郊外のキャスティング会社で働く30歳の佐田(前原)は、交際3年目になる恋人の茉莉(奈緒)と、穏やかな毎日を送っていたが、ある夏の日、帰宅すると、窓から差し込んだ強い夕陽を目にした瞬間、奇妙な感覚に襲われ、気付くと茉莉の姿は無く、代わりに「マリ」と名乗る見知らぬ若い女(天野)がいた。突然失踪した恋人を探しながら、「ここに住むために来た」と無茶苦茶なことを言う女との奇妙な関係に迷い込んだ佐田を描く恋愛劇。

前原は「コロナとかがあって映画が難しい状況になったけど、初日を3人がそろって出来たの、ありがたい。3人がそろう機会はない。見てもらって初めて映画は出来あがる。武蔵野館は3週間限定…紹介していただければ」と観客に応援を呼びかけた。