香川照之(55)が「映画ドラえもん のび太の宇宙小戦争 2021」(山口晋監督、来年3月4日公開)で、大統領の命を狙う独裁者を演じることが8日、分かった。10月からTBS系情報番組「THE TIME,」(月~金曜午前5時20分)金曜日の司会を務め“朝の顔”となった香川が、ドラえもんの前に立ちはだかる“悪の顔”を怪演する。また松岡茉優(26)が、原作には登場しない映画オリジナルキャラクターとなる大統領の姉を演じる。

香川が演じるギルモアは、情報機関を率いる将軍で、クーデターによりピリカ星を支配し、大統領パピの命を奪って自ら皇帝に君臨しようと企てる憎悪と疑心と権力を併せ持った敵のボスだ。その強烈なキャラクター性を表現できる存在として白羽の矢が立った。「(原作の連載開始から)50年という長い年月、幅広い年齢層の方から支持を得ている作品に参加させていただき、とてもありがたく思います。オファーがあったときは、二つ返事で『挑戦したいです!』とお戻しさせていただき、一生懸命演じました!」と喜んだ。

一方、松岡は、香川演じるギルモアに命を狙われるパピのお姉さんであり、唯一の家族として、パピを命からがら逃がすピイナを演じる。「子どもの頃からそばにあった『ドラえもん』に参加することが出来て、とてもうれしいです。お話をいただいたときは、大人なのに『やったー!』と声を出してしまいました」という。「子役時代には泣かなくてはいけない撮影でどうしても涙が出ない時、ドラえもんの数ある感動的なシーンを思い浮かべて涙を呼び込んでいたこともあります」と語るほど“ドラえもん愛”あふれる松岡だけに、正義感の強いピイナに「底知れない優しさと強さを持ち合わせている、とっても魅力的なキャラクター」と胸を躍らせている。

作品について、香川は「今作の脚本を読んでみて、やはり『ドラえもん』はどこをとっても面白いなと感じました。ヒーロー感満載で、夢があって、友情の大切さを感じる作品になっていると思います。ぜひ劇場で応援していただければと思います」と太鼓判を押した。松岡も「ドキドキハラハラの物語ももちろんですが、心に残るすてきな言葉が作中にたくさんちりばめられているので、温かい気持ちになってもらえると思います。私も勇気をもらいました。お子さんももちろん、大人の方も、映画館で待ってます!」と呼び掛けた。

「映画ドラえもん のび太の宇宙小戦争 2021」は当初、3月5日公開予定だったが、新型コロナウイルスの感染拡大を考慮して公開が1年延期された。公開を待ち望むファンへ感謝の気持ちを込めて、今作の元となった1985年(昭60)公開の「映画ドラえもん のび太の宇宙小戦争」のリバイバル上映も決定した。