俳優本木雅弘(60)が主演した、NHKとWOWOW共同制作のドラマ「八月の声を運ぶ男」が、イタリア公共放送RAIが創設した、権威ある放送番組国際コンクール「イタリア賞」を受賞した。1948年から世界中を対象に、すぐれたテレビ番組に贈られる歴史ある賞で、テレビ・ドラマ部門の最優秀賞に輝いた。テレビ部門には他にパフォーミングアート、ドキュメンタリーの部門があり、今回受賞したドラマと合わせて、全3部門が設けられ、それぞれに部門最優秀賞となる「イタリア賞」が表彰される。

これを受けて本木は「イタリアからのうれしいお知らせに喜びをかみしめています。ひとつのドラマ作品が国境を越えて人の心に語りかけ、そして通じ合うという事実に大きな救いとぬくもりを感じます。この先も、より多くの皆さんの元へ届くことを期待しております」と、喜びのコメントを発表した。

物語は1970年代、長崎に暮らし、日本全国を渡り歩いて被爆者の声を集め続けたジャーナリスト、伊藤明彦さんの実話に基づいたもの。原爆によってもたらされた数奇な出会いが展開されていく。演出の柴田岳志氏も「被爆者をめぐる物語が、日本を超えて世界の方々に伝わり、このような素晴らしい賞をいただき、心より感謝いたします。戦争が世界で拡大している今こそ、この作品が一人でも多くの人の心に届いてほしいと願っています」とのコメントを発表した。

審査講評として「この作品は、人間に共通する普遍的な本質を描いている。沈黙に耳を傾け、一歩引いた視点から目の前で起きている出来事を見つめ、何よりも過去を決して忘れないよう促している。ジャーナリストの物語と被爆者の証言を通して、原子爆弾が人に与えた影響を探究している。世界に迫り続けている核の脅威がもたらす結果について私たちにより深く気づかせてくれる」とのコメントも発表された。