NHKが13日、前会長の稲葉延雄(いなば・のぶお)さんが6日、都内の病院で誤嚥(ごえん)性肺炎のため亡くなったと発表した。75歳だった。今年1月24日に3年の任期を迎え、同21日に同局の定例社長会見で退任あいさつを行ったばかりだった。
訃報(ふほう)を受け井上樹彦会長がコメントを発表した。
「稲葉延雄前会長がご逝去されました。生前のご厚誼に対し、衷心より哀悼の意を表します。稲葉前会長は、令和5年に会長に就任され、公共メディアに向けた経営基盤の強化や組織の改革に不退転の決意であたられました。日本銀行や民間企業で培われた卓越した見識と強い責任感をもって、激動期におけるNHKの舵取りを担ってくださいました」と功績を振り返った。
続けて「稲葉前会長は、去年5月、肺がんであることを公表し、闘病を続けながら、会長としての任期をまっとうされました。故人の生前のご功績を偲びますとともに、謹んでご冥福をお祈り申し上げます」と哀悼の意を表した。
稲葉さんは1950年(昭25)11月1日、静岡県生まれ。74年3月に東大経済学部経済学科を卒業後、同4月に日本銀行に入行。考査局長、システム情報局長、理事などを歴任し、08年5月にリコーの特別顧問に転じて専務、取締役会議長、リコー経済社会研究所参与などを歴任し、23年1月にNHK会長に就任。
25年5月には、都内の同局での定例会見で、初期の肺がんであることを公表。同4月の人間ドックで発覚したと明らかにし、抗がん剤治療を続け、職務を続けていた。
なお葬儀・告別式については、すでに近親者のみで執り行われている。



