英国の人気オーディション番組から“世界の歌姫”に上り詰めた英歌手スーザン・ボイル(48)のデビューアルバム「夢やぶれて」が25日、日本で発売された。発売元は初日出荷分として3万枚を用意したが、大売れで注文が追いつかない状態になっている。遠くない時期に初来日する可能性も高い。

 英米両国の発売から遅れること2日。ボイルが、透明感のある声で歌った13曲が収録されたデビューCDが、日本でも発売された。発売元のソニー・ミュージックジャパンインターナショナルによると、初日、販売店の店頭に並んだのは3万枚。邦楽やロック部門の「売れ筋」には劣るが、クラシック部門ではかなり多い枚数だという。

 それでも、販売店からの注文や問い合わせは、後を絶たない。ユーザーからの問い合わせも殺到しており、担当者は「今は、注文に生産が追いつかない状態です」と話す。タイトルにもなった「夢やぶれて」を歌う様子が投稿されたYou

 tubeの再生回数が、全世界で3億回を超えた「奇跡の歌声」だけに、日本のファンも発売を待ちわびていた様子が、初日のセールス状況からうかがえる。

 販売各店では、ボイルのコーナーを特設して対応した。山野楽器銀座本店では、商品を並べるそばから売れていったという。購買層は、圧倒的に「40~50代以上の男性、女性の方が多い」(同店)という。「アメイジング・グレイス」などバラード中心の落ち着いた選曲となっていることも影響しているようだ。

 「ソニー・ミュージック―」は既に初来日のオファーを出しているという。現段階では未定だが、日本盤には、長く歌い継がれる「翼をください」がボーナストラックとして入っており、日本市場がターゲットに入っているのは確実なだけに、初来日も濃厚だ。

 [2009年11月26日8時2分

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