14歳の歌姫が誕生する。宇多田ヒカル(30)を手掛けたスタッフがほれ込んだシンガー・ソングライターkaho(14)が、11月にCDデビューすることが25日、分かった。大人びたボーカルと抜群のリズム感などから周囲の評価も高く、デビュー曲はフジテレビ系新ドラマ「ミス・パイロット」(10月15日スタート、火曜午後9時)の主題歌にも決まった。宇多田のデビュー時に受けた衝撃の再来となるか。

 kahoは東京生まれのオーストラリア育ち。幼少時から米ミュージシャンのマイケル・マクドナルドやスティービー・ワンダーらの音楽に触れてきた。母親は元アイドル歌手の河合奈保子さん(50)。6歳のころ母親の見よう見まねでピアノを弾き始め、粗削りながら自己流の作曲も始めた。9歳の時、父親からボイスレコーダーをプレゼントされ、メロディーに合わせて声を吹き込むようになった。その後、12歳で本格的な作詞、作曲を開始した。

 かつて宇多田のヘアメークアーティストだった父親の金原宜保氏を通じて昨年1月、かつて宇多田を手掛けた三宅彰プロデューサーがデモテープを試聴した。三宅氏は「今までにない新しさと、そこはかとない懐かしい衝動が走った。これが当時13歳の女の子の奏でる音楽だなんてまさに奇跡でした」と振り返る。その才能と可能性にほれ込んだ三宅氏が奔走。同5月にソニーミュージックレコーズと契約を結んだ。

 現在もオーストラリアで家族と暮らす。家族と話す時以外は基本的に英語を使っている。曲の中にも英語のフレーズが数多く登場する。抑揚があり、物憂げさも併せ持つ歌声は、98年に当時15歳でデビューした宇多田にも重なる。デビュー決定についてkahoは「ただ歌うことや楽曲を作ることが好きで作りためていた作品が、たくさんの方々のサポートによりリリースが決まったこと、心から感謝しています」と話す。

 デビューシングルは両A面の「every

 hero/Strong

 Alone」で11月27日に発売する。放送業界も注目しており、「every

 hero」はフジ系連続ドラマ「ミス・パイロット」の主題歌に決まった。kahoは「正直とても驚いています。日本はもとより、世界中の人たちに私の歌で幸福を届けられるよう頑張ります」と話している。

 ◆kaho(カホ)1998年(平10)11月1日、東京都生まれ。オーストラリア在住。本名は非公表。英語、日本語、フランス語を話す。好きな言葉はPeace。趣味は自然観察。好物はチーズ。血液型O。