岐阜県池田町が設置した第三者委員会は24日、岡崎和夫町長(76)が女性職員らに対する複数のセクハラがあったと認定する調査報告書を町に提出した。「言動を内省し改善する態度が見受けられない」として岡崎氏の辞職を要求。関係者によると、岡崎氏は25日午前に辞職願を町議会議長へ提出するという。

報告書によると、第三者委は職員や元職員の計約840人を対象にアンケートを実施。その後の聞き取り調査を踏まえ、15人の体を触ったり、抱きついたりしたと認定した。服の上から陰部を触るなど深刻な被害を受けた女性とは、2023年5月に示談したという。

岡崎氏は「激励の意味で握手したり、通りすがりに肩をたたいたりすることはあったかもしれない」と行為の一部を認めたが、それ以外を否定。第三者委は「真実発見に非協力的態度を示した」と非難し、町の懲戒処分基準に照らして「免職が相当」と結論付けた。

岡崎氏は町職員を経て、03年町長選で初当選し、現在6期目。

23年7月、現職員と元職員の女性2人が、町長に手や尻を触られるセクハラ被害を受けたと訴えたことで発覚した。

女性を支援してきた岐阜青年ユニオンは24日、「首長として不適格で、謝罪と猛省を求める」とのコメントを発表した。(共同)