栃木県那須町の河川敷で16日に焼損遺体で見つかった男女と、実行役とみられる2人組が同日未明に東京都内の住宅で接触した疑いがあることが24日、捜査関係者への取材で分かった。防犯カメラの映像などから判明した。男女は接触後、暴行を受けた可能性があり、警視庁と栃木県警の合同捜査本部は住宅を現場検証した。

また捜査本部は24日、女性の身元を会社役員宝島龍太郎さん(55)の妻幸子さん(56)と確認した。

2人組は、死体損壊容疑で逮捕された平山綾拳容疑者(25)から15日夜、東京都品川区のコンビニで車を借りていた。捜査関係者によると、容疑者は「(2人組と)数回飲んだことはあるが、本名は知らない」と供述していることも分かった。捜査本部は容疑者の交友関係を調べる。

平山容疑者は2人組について「あだ名で呼んでいた」「(事件発覚後)連絡が取れなくなった」と話している。ガソリンや粘着テープなどの購入の指示をしたとされる知人については「遺体の処理を頼まれた。名前は言えない」と供述し、出頭前に携帯電話を渡したと説明。2人組には指示役とみられる知人の依頼で連絡を取ったという。

宝島さん夫婦は15日午後11時半ごろ、東京都品川区内で知人と一緒にいたのが最後の生存確認で、都内の別の場所で車に乗せられた可能性がある。

平山容疑者は15日午後9時半ごろ、コンビニを車で訪れ、約30分後に徒歩で現れた2人組と合流。午後11時半ごろ、2人組だけが車に乗ってコンビニを後にした。平山容疑者は13~14日にかけ、埼玉県内や東京都内でガソリンなどを購入。16日未明は都内にいたことが確認されている。(共同)