茨城県警は24日、県内の女性会社役員(70)が投資詐欺の被害に遭い、昨年11月から今年4月にかけ、計約7億円をだまし取られたと発表した。経済アナリストの森永卓郎さんをかたる通信アプリLINE(ライン)のアカウントで勧誘された。女性は全額を貯蓄から出しており「顔写真が本物だったので信じ切ってしまった」と話しているという。

警察庁によると、交流サイト(SNS)上で著名人に成り済ますなどした「SNS型投資詐欺」では過去最多の被害額。警察庁は2023年に初めて被害を集計し、総額は約277億9000万円だった。

茨城県警によると、女性はインスタグラムで見つけた投資を勧める広告にアクセスしたところ、森永さんを名乗るラインアカウントを追加する画面が現れた。

森永さん本人だと信じ込み、紹介されたアシスタントという女から、金の積み立て投資で使うアプリのインストールなどを指示され、44回で計6億9000万円を振り込むなどした。

インターネットバンキングの利用が大半だったが、最寄り駅の近くに現れた男に3回にわたり計約1億円を渡したこともあった。その後、インスタグラムで実業家の堀江貴文さんをかたり投資を勧める広告を見つけ、4回で計約1000万円を振り込んだ。(共同)