日銀の植田和男総裁は1日、政策金利の引き上げについて、17、18両日の次回金融政策決定会合で検討する意向を表明した。「次回会合を含め、毎回の会合で議論していきたい」と述べた。現在の1%程度から1・25%程度とする案が軸これまでの利上げの影響を注視し「(物価の)上振れリスクも考慮しながら政策運営をしていく」とも説明した。米ノースカロライナ州アッシュビルでの20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議の後に会見した。
植田氏は、日銀が重視する基調的な物価上昇率に関し「かなり(物価安定目標の)2%に近いところになってきている」との認識を示した。8月30日にベセント米財務長官と会談したと明らかにし「さまざまなテーマで有益な議論ができた」と語った。
ベセント氏は9月1日、別の記者会見で、日本に対して低金利を維持する緩和的な金融政策から転換するよう要求し、日銀に利上げを促した。安倍政権の経済政策「アベノミクス」は成果を上げたと評価した一方「今はタカイチノミクスの時代だ」と指摘し、財政運営にも注文を付けた。
長期金利の指標である新発10年債の利回りは1日、日銀の早期利上げ観測や財政悪化への懸念を背景に、一時3%台を付けて約30年ぶりの高水準となった。植田氏は「さまざまな要因で動いている。しっかり見ていきたい」と話した。
日銀は6月、政策金利を1・0%程度へ引き上げると決めた。7月会合では据え置いたが、植田氏は会合後の会見で、必要であれば「利上げペースを速める」と強調。市場では9月会合で利上げに踏み切るとの見方が大勢を占めている。
日銀の高田創審議委員は2日、札幌市で講演し、政策金利について「一定の利上げの間隔や幅にとらわれず、機動的に対応する必要がある」と述べた。(共同)

