福島第一原発の見える海域でジギングしないか?

 今月30日、福島第一原発からもっとも近い富岡漁港で船釣り大会が実施されることが、15日決まった。

 14日、富岡漁協なども所属する、試験操業検討委員会で、釣り大会開催が議事にのぼり、議論の結果、「風評被害を払拭(ふっしょく)できる有意義なイベントになるであろう」として、満場一致で承認された。

 この日は大会での対象魚種をヒラメに定め、ルアー・フィッシングのジギングで採用することでまとまった。今後、全国の一般ルアーマンに呼びかけ、先着26人が挑戦できるという。

 当日の釣り場は、第一原発から10~20キロの海域。東日本大震災から6年6カ月が経過したが、富岡漁港を本部とする釣り大会が実施されるのは初めてとなる。

 富岡漁港には、釣った魚の放射性物質の残留値を測定できる機械を設置して、公開検量も行う。釣り大会は「富岡復港釣り大会」の名称。富岡漁協では「試験操業を重ねて、魚の放射性物質の残留値も計器で記録が表示できないぐらいになった。富岡の海や魚を実際に見てもらいたい」と話した。

 試し釣りは月に何度か行われていて、7月20日には、ジギングとタイラバ、エサ釣りが混在する釣りが実施され、3キロ超のヒラメもジギングでキャッチされている。クロソイ、アイナメ、沖メバルなども釣れていて、警戒心が薄く、元気よく食いつく魚が豊富に口を開けて待っていそうだ。

 受け付けは、午前6時、出船は同7時。参加費は、税込みで5000円。問い合わせは「とみおかプラス」電話0240・23・6919(平日午前10時~午後4時)。