国民民主党の伊藤孝恵参院議員が16日の参院文教科学委員会に出席し、3月の沖縄・名護市辺野古沖での転覆事故で亡くなった武石知華さん(17)が通学していた同志社国際高(京都府)の西田喜久夫校長の発言として伝えられる内容に対し、怒りをあらわにする場面があった。
伊藤氏は、同校の修学旅行の平和学習中に発生した事故について、文科省による調査の進捗を松本洋平文科省に質問。同校および運営の学校法人同志社に参考人招致を要請したが、事故後1カ月で保護者対応などによる多忙などを理由に実現していない現状を明かした。
伊藤氏はその流れで、西田校長の発言とされる内容が一部で伝えられていることを念頭に言及。「4月10日、始業式での西田校長の言動に、私は大変怒りを覚えております」と切り出すと、「なぜ黙禱がないのか、のみならず、なぜ『今回の事故の直接的な原因は私たちにあるわけではありません』と枕ことばを付ける必要があったのか。なぜ『学校はある意味でリスタートします』などと軽率な言葉選びができるのか」と語った。「リスタートって…」とすこしの間、絶句すると、「亡くなった知華さんもご遺族も、リスタートなんてできないんですよ。そんな中で、なんて非道な言葉を使う教育者なんだ、と。本当に憤りを覚えました」と声を震わせた。
「さらに、そして、なぜ『おかしいな、変だなと思うことがあれば、直接校長室に来て話し合いましょう』などと呼びかけられるのか。話が聞きたいなら、あなたが校長室を出て来なさい、という話です」とバッサリ。「そういう部分で、あまた認識の相違があるのではないか。果てはです、傷ついている生徒に対し『みなさんも自分の主張を押し通すのではなく』などと、説法をされる始末です。今、傷ついた、動揺する、学友を失って、あの時、自分にも何かできたんじゃないか、と自分を責めるような、そういう苦しみの中にいる生徒たちに、そんなことを今、言う必要ありますかね?ただただ今は、生徒の言葉を聞いたらいいんじゃないか、と思います」と疑問を投げかけた。
伊藤氏は「こういった、吐き出せない環境を作っている罪に、もうちょっと教育者は、学校は、校長は、自覚的になったらよろしいと思う」とも指摘。松本文科相は、報道、SNSを通じて当該内容を把握しているとした上で「そうした点も含めて、今調査を継続中の案件。調査を通じて、学校側の体制、今回のことへの認識も把握してまいりたい」と返答した。
伊藤氏は怒りが収まらない様子で「そして聞き捨てならないのは、生徒に向かって『皆さんは学校に対して、真の安全を求める権利がある。ぜひその権利を行使してください』って。これ、逆だろ、って思うんですよね。生徒が権利を行使する、それを求める、ではなくて、真の安全を提供する義務は学校にあります。校長にあります」と断じた。その上で、文科省に徹底調査をあらためて求めた。

