1人が死亡し、11人が重軽傷を負った群馬県草津町の本白根山の噴火から、明日6日で2週間。スキー客らが被害に遭った草津国際スキー場は、入山規制の2キロ圏内に入った山頂付近の「本白根ゲレンデ」以外の3ゲレンデで営業を続けている。

 噴火後、一時は来場者が減った草津国際スキー場にスキー客が戻ってきている。週末の先月27、28日の2日間で1100人が来場。平年は5000~6000人で5分の1だったが、広報担当の安斉克仁さん(47)は「ありがたかった。日に日にお客さんが戻ってきている」と話した。

 滑走不可となった「本白根ゲレンデ」は比較的急斜面の上級者コースだった。営業を再開した青葉山ゲレンデ以降は中級、初級コースとなるが、ふもとの天狗山ゲレンデには急斜面の上級コースもある。本山頂から総延長8キロは滑走できなくなったが、青葉山ゲレンデからでも最長3・5キロのロングコースが楽しめる。

 2月14日には、群馬県の「スノークイーン」をゲレンデ内で探し出すとチョコがもらえるバレンタインイベントや、3月4日には、ゲレンデに埋めたカプセルを掘り出すと、10万円の高級スキー板や家電が当たる「大人の宝探し」、3月18日には、今年で第21回目となる8キロダウンヒルラリーを3・2キロにして実施予定。工夫を凝らしたイベントで来場者を迎える。

 本白根山の火口から5キロ離れた温泉街でも、徐々に観光客が戻ってきた。草津温泉旅館共同組合によると、先月30日までのキャンセルは8087件3万3113人。一方、新規予約も6375件2万1023人となり、先月26~29日の期間では「キャンセルより新規予約が上回った」という。