東京・六本木の「ミッドタウン」で17日、平昌五輪(ピョンチャンオリンピック)フィギュアスケート男子フリーのパブリックビューイング(PV)が行われ、約400人の観客が声援を送った。羽生結弦(23)の金メダル、宇野昌磨(20)が銀メダルを獲得し、会場には笑顔と感動があふれた。

 羽生の演技が始まると、会場は静寂に包まれた。ジャンプを決めると大きな拍手が起こり、演技後半にミスが出ると「頑張れ!」と声が飛んだ。演技が終わると、涙を流す観客もいた。千葉県流山市から訪れた研究職の女性(34)は「ケガをしてからの努力を、演技から感じた。自分ももっと頑張らないといけないな」と目頭を押さえた。

 羽生が大好きな「くまのプーさん」のぬいぐるみを持って応援した豊島区の会社員、菊池志穂理さん(26)は「ジュニア時代から羽生君のファン。期待通り金メダルを取ってくれて、本当に良かった。日本の宝です」と祝福した。

 PVを主催したNHKは、会場がオープンする午前11時前から並んでいた約50人に再入場パスを配り、早くから訪れた観客に配慮。羽生が登場する30分前には、会場は満員になった。会場外にも、何とか隙間からでも演技を見ようと観客が集まった。

 会場の外から演技を見つめた港区の女性(52)は「本当に感動した。羽生君も宇野君もすごい。かっこいいです」と興奮気味で表彰式を見つめていた。