史上最年少プロ棋士、藤井聡太六段(15)が28日、大阪市の関西将棋会館で指されたの王将戦1次予選で井上慶太九段(54)の137手で敗れた。中学生最後の対局は黒星となり、自身2度目の17連勝を飾ることはできなかった。公式戦通算成績は71勝12敗。

 対局後、藤井は「早い段階で形勢を損ねてしまった。最後まで少し及ばなかった」と振り返った。

 すでに17年度の記録全4部門(勝率、勝利数、対局数、連勝)の1位が確定、最年少「4冠王」が決まっていた。この日の勝利で17年度の最終成績は勝率(8割3分6厘)、勝利数(61勝)、対局数(73局)、連勝(29連勝、16~17年度)。プロ2年目にして驚異的な数字を残した。

 中学生棋士としての17年度の戦いを「自分が思っていた以上に活躍はできた。ただ本局のように力が足りないところもある。これからもしっかりとやりたい」と気持ちを新たにした。

 日本将棋連盟の理事を務める井上は「これからいろいろな経験を積まれるでしょう。その都度、大きくなってほしい」とエールを送った。