★乱暴で権力志向の政治が横行してはいまいか。22年に策定された「国家安全保障戦略」に基づき、有事の際に自衛隊や海上保安庁が円滑に行動できるようにするための整備や訓練を行う「特定利用空港」の運用が始まっている。当然、民間空港に違和感のある迷彩服が増えるが、21日の産経新聞電子版によれば、国から指定空港の打診があった秋田県は18日、県議会総務企画委員会で審議。立憲民主党の石田寛(当選8回)が「どういう訓練か明確になっていない。指定されれば、結局それを窓口にして拡大していく可能性もある。県民がどういう反応をするのかという問題に重きを置くべきだ」「迷彩服を着た方がどんどん町を歩くようになれば、観光にも影響する」と発言。すると自民党の宇佐見康人(当選2回)は「迷彩服が歩いていたら観光にどうこうというのは看過できない」と反発。同委員長も「ちょっと不適切ではないか」となり、石田は謝罪に追い込まれた。
★国会では昨年2月5日の衆院予算委員会で、防衛省陸自の教育訓練研究本部長、海自の幹部学校長ら自衛隊幹部ら制服自衛官を政府参考人として呼びたいと元航空自衛官の国民民主党・橋本幹彦が要求。理事会で拒否された。質疑で橋本は「(出席を)阻む根拠、法的制約はない」とし、「今までの慣行が議論の土台をゆがめてきた」と理事会や衆院を批判。当時の立憲民主党で元防衛副大臣の経験のある予算委員長・安住淳は今回の判断は国民民主の理事も含めて合意しているとし「シビリアンコントロール(文民統制)の重みをわきまえて国会はやってきた。出身だからそう言うかもしれないが、言動には気をつけてほしい。行き過ぎた誹謗(ひぼう)中傷は我々として看過できない。戦後長いルールの中で重く積み上げてきたもので、防衛省の組織として責任を持って答弁をしていることを否定するようなことは許されない」と制服組に答弁させなくとも官僚が代わって答える意味を説明した。
★県議も安住も全く別の意味で「看過」できないとしたが、やはり時世の勢いで言う方が看過できない。気になるのは今、自衛隊を批判したりすることに強い圧力がかかる、意見を言わせぬ雰囲気は正しいとは言えず、それこそ防衛省が丁寧に国民や地元住民に理解を求めるべきではないか。(K)※敬称略


