米山隆一前知事(50)の辞職に伴う新潟県知事選(6月10日投開票)は27日、告示後のファーストサンデーを迎えた。自公が支持する元副知事で前海上保安庁次長の花角英世氏(60)と「野党統一候補」の元県議池田千賀子氏(57)がしのぎを削る。

 ファーストサンデーの27日、池田氏の応援には立憲民主党の辻元清美衆院議員(58)ら野党6党派の国対委員長らが結集した。辻元氏は「私がソーリ、ソーリと追及した天敵、小泉純一郎元首相も原発ゼロで池田さんの応援に来た。敵の敵は味方です」と“歴史的和解”を公言。安倍政権と官僚の姿勢が問われている加計問題に触れ、「『官僚は記憶なくすやろ。危ないで』と自公支持者にも言ったって」と保守層への浸透も呼びかけた。

 池田氏も演説で、加計問題で安倍政権の主張と対立しても主張を曲げない愛媛県の中村時広知事を引き合いに出し、「中村知事のような知事になりたい」と述べた。

 応援弁士そろい踏みの野党に対し、27日の花角氏の新潟市の演説会は中学高校の同級生らが中心。衆院新潟1区の自民党石崎徹氏(34)は「県民党」を打ち出す陣営に配慮し、「高校の後輩」として駆けつけ、演説はせずに「頑張ろう」コールの発声だけにとどめた。陣営は「政権や官僚批判の逆風はあるが、花角は違う。人柄は会えば分かる」とし、当面は候補本人を前面に出していく考えだ。