【しょまりんの言葉】宇野昌磨、本田真凜が電撃表明 繰り返した「2人だからこそ」

フィギュアスケートでアイスダンス転向を電撃表明した男子の宇野昌磨さん(28)と女子の本田真凜さん(24)が22日、都内で結成会見を開きました。

2人の目標、結成した経緯、アイスダンスの魅力と難しさ、愛称「しょまりん」の理由などを明かしました。会見のコメント全文を「しょまりんの言葉」としてお届けします。

フィギュア




「アイスダンスチーム結成」記者会見 会見に臨む本田真凜(右)と宇野昌磨(撮影・垰建太)

「アイスダンスチーム結成」記者会見 会見に臨む本田真凜(右)と宇野昌磨(撮影・垰建太)


「せーのっ…2030年オリンピックに出場することです!」


-お2人から報告をお願いします

昌磨 この度、私たちはアイスダンスチームを結成し、競技へ挑戦することを決意しました。2024年10月頃に2人でこの決断をし、今日これまで、アイスダンスに真剣に取り組み、今日まで歩んで来ました。

真凜 私たちは今年の秋の大会より、選手として競技に出場するために準備を進めています。2人で掲げた目標を達成できるように、日々練習を積み重ねていきたいなと思っています。

-2人で掲げた目標を教えてください

昌磨 はい。ここはとても大事な部分なので、2人の口から言わせてください。いきます。せーの。

2人 2030年のオリンピックに出場することです!

-あらためて、アイスダンス挑戦を決めた時期を教えてください

昌磨 このアイスダンス競技に挑戦すると決めたきっかけなんですけれど、僕から本田真凜さんに「オリンピックを目指して一緒にアイスダンスをやりませんか」とお声をかけさせていただいて。すごい2人とも、引退してそんなにすごい時間がたっていたわけではないんですけれども、いろんなことを経験した上で、いろんな考えがある中、いろいろ相談して2人で決断しました。

-本田さんは、どのような反応をされたのでしょうか

真凜 時期的に、引退してその年だったので、決まっているアイスショーに向けて練習だったり、2人で滑っていく機会というのも増えてきた中だったんですけど。最初にオリンピックに一緒に出ようと提案していただいた時は、私自身は「なんのオリンピック?」というか、シングルでやり切ったことは重々分かっていたので、なんのオリンピックなのか。例えば、シングルでオリンピックを目指すのか、というような疑問があったんですけど、あらためて真剣な表情でアイスダンスでオリンピックを目指そうという提案をいただいて。私自身強い覚悟がもてるまで少しだけ時間をおいたんですけど、その後に自分の中で覚悟が決まったので、一緒に目指したいですということを伝えさせていただきました。

-お2人は引退会見で「やりきった」ということをおっしゃっていましたが、再び挑戦しようと決めた理由はありますか

真凜 私自身もシングルの競技生活を自分自身がやりきったと心から思って終えました。過去を振り返ったとしても、この時期のここをやり直したいと思える箇所が、正直ないくらい、その時、その時で自分自身の全力を出して競技に向き合ってきたなという思いがあったので、競技に対して何か思いがあるかって言われたら、正直わからないところは最初はあったんですけど。宇野選手から「オリンピックをダンスで目指そう」と提案いただいた時、小さい頃からリスペクトしていた宇野選手に今こんな風な提案をしていただいていて、その嬉しさももちろんありました。現役を引退してからスケート選手だった自分というよりも、スケート以外の部分でも何か自分を認めてもらわなきゃいけないところで必死に次のステップへ踏み出して、本当に10年先まで自分の中で計画を立てて、これをするために、好きなことからそうか分からないものまで計画を立てて歩んでいるところではあったんですけど。自分が本当に今したいこと、やるべきこと、本心は何なのかをよく考えた時に、私はまだスケートで自分が叶えなきゃいけないことっていうのがあるんだっていう風に感じました。昌磨くんとだったら実現できるかもしれないし、私自身も足を引っ張らないように、必死に覚悟を持ってやっていかなきゃなっていう気持ちでした。

-宇野さんはいかがでしょうか

昌磨 そうですね。引退会見、ほんとにこの場で。すごく昔のように感じますし、でもあれから約2年ですかね。この2年間、本当にすごく濃い、いろんな経験をさせていただきました。で、本当にその1つひとつの経験が、全部一旦やめて競技に挑戦するというよりも、全てを担いでというか背負って、自分の一部としてまた競技に向き合っていきたいという思いが今強くありまして。先ほど真凜さんが「足を引っ張らないように」と言ってはくれていますけれども、本当に一番覚悟を持って、より練習に取り組んでついていかなければいけないのは間違いなくこれは僕の方だっていうのを僕はすごく自覚していますし。僕だけではなくて、やっぱり見る人、そしてスケートを知っていれば知っている人ほど、本田真凜さんがどれだけこのスケートというものにおいて素晴らしい、そして僕はスケート以外の部分もたくさん見ていて。僕より先に引退されて、自分で計画を立てて、自分でどうやっていくか、どうなっていきたいか。今何をやるべきかを明確にこなしている姿を見て、1カ月ダラダラした自分は今のままではいけないとすごく感化されて、ほんとに僕も歩み始めたんですけれど。やっぱりその中にも、この今の年齢、そして今培ってきたもの、シングルには何も心残りはなかったんですけれども、やっぱりシングルとはまた別の場所で、このアイスダンスという、ジャンプというものがない世界で表現力といった、ほんとに本田真凜さんがすごく僕が尊敬する、リスペクトするスケーターだからこそ、そのパートナーにふさわしいと自分でも思える。そして見る人全員が僕でよかったねと言っていただける選手生活にしたいと、心に決意を改めて思っています。


「アイスダンスチーム結成」記者会見 会見に臨む本田真凜(右)と宇野昌磨(撮影・垰建太)

「アイスダンスチーム結成」記者会見 会見に臨む本田真凜(右)と宇野昌磨(撮影・垰建太)


-お話しを聞いていると、宇野さんは本田さんが競技としてスケートに挑戦する姿を見たいという思いがあったのではないかと思いますが、いかがでしょうか

昌磨 そうですね。本当にシングルでの日々の練習を見ていたので。シングルにおいて何も心残りがないのはほんとに分かっていたからこそ、アイスダンスを一緒にやらないかというお誘いはどう捉えられるか最初はわからなかったんですけれども。でも、こうして承諾してくださって。僕自身もやっぱり真凜さんのスケートをすごく近くで見ていたからこそ、もちろんアイスショーで皆さんの前で見ていただけることは本当に嬉しいことなんですけれども。競技という場は、やっぱり2人とも競技でやってきたからこそ、僕たちしか知らないこの競技ならではの部分もあるし。また、競技だからこそより多くの、そして世界の人に見てもらえる。そんな場所が、そしてその隣が誰でもなく僕であるっていうことが、僕にとってすごくやりたいなと。ほんとにすごく競技というものを、またオリンピックというものを強く目指したいっていうその熱量を自分で感じることができたので、すごくまた楽しみです。



繰り返した「2人だからこそ」

本文残り78% (9998文字/12830文字)

スポーツ

勝部晃多Kota Katsube

Shimane

島根県松江市生まれ。2021年4月入社。高校野球の神奈川担当などを経て、同年10月からスポーツ部に配属。バトル班として新日本プロレスやRIZINなどを担当し、故アントニオ猪木さんへの単独インタビューや武藤敬司氏の引退試合、那須川天心―武尊などを取材した。 23年2月から五輪班に移り、夏季競技はバレーボールを中心に担当。同年秋のW杯や24年夏のVNLなど。冬季競技はフィギュアスケートをメインに務め、全日本選手権は2年連続で取材中。X(旧ツイッター)のアカウントは「@kotakatsube」。