将棋の第31期竜王戦7番勝負第7局(山口県下関市「春帆楼(しゅんぱんろう)」)で制した広瀬章人竜王(31)が、激闘から一夜明けた22日、同所で会見に応じた。

タイトル獲得直後からお祝いのメールや連絡が入っていた。サインを求められて「竜王」の肩書を入れた時、「(タイトルを獲得したという)実感がわいてくる」と話した。

今シリーズ、羽生善治のタイトル通算100獲得か無冠というのが注目された。不思議な巡り合わせで対戦した。「結果を出す人が勝ち残る世界という意識を持って臨めた」と言う。対戦成績は4勝3敗と際どかった。「明らかに苦しい情勢だった第4局で、勝ちを拾ったのが大きかった」と振り返った。

来年2月からは、棋王戦の挑戦者として渡辺明棋王(34)との5番勝負が始まる。「いろいろな棋戦で活躍できる年にしたい。もちろん、竜王の防衛が大きな目標」と、抱負を口にしていた。