任期途中で辞任して来春の「大阪ダブル選」も視野にいれている松井一郎大阪府知事(54)と、吉村洋文大阪市長(43)は27日、大阪市役所で、大阪都構想の制度案(協定書)制作を目的とする「大都市制度(特別区設置)協議会」(法定協)に出席し、終了後に取材に応じた。

大阪都構想に関する住民投票実施の合意書などをめぐり、意見が対立する公明党と議論は進まず、停滞する状況に吉村市長は「おじいちゃんのお茶飲み会をずっと、死ぬまでやるのと一緒」と批判した。

松井知事は短時間で終わった法定協に「(公明は)慎重かつ丁寧な議論と言いながら、議論がなかった」。議論を先送りするかのような公明党の姿勢に「どう考えても時間稼ぎとしか思えない」と断罪。

「皆さんの前で議論が深まる貴重なこの機会を放棄してる。これが事実です」と険しい表情を見せた。

大阪都構想の住民投票実施をめぐっては、公明党と交わした合意書を公表するなど、松井知事と吉村市長は、しびれを切らした格好。任期途中で辞職し、知事選と市長選を来春の統一地方選の府議選、市議選との「ダブル選」とする選択肢も表明している。

吉村市長は、合意書の内容にあった住民投票実施を「(公明党は)結論から言うと、やらないんですよ。それはもう僕らが感じてる」と姿勢に言及。停滞が続く法定協で公明党側が協定書制作に協力し、意見をまとめる意向がないと見て、「おじいちゃんのお茶飲み会」発言につながったようだ。

また、吉村市長は、ダブル選になった場合の争点について問われると「住民投票の是非。最後は住民投票で決めるっていうのが姿だと思います」と話した。