7日の福岡県知事選で、擁立に関わった新人候補が現職の小川洋知事に大惨敗を喫した麻生太郎財務相が、所属する自民党福岡県連に「最高顧問」の辞任を申し入れていたことが9日、分かった。事実上の引責辞任とみられる。

過去2度の知事選で支援した小川氏と、16年衆院福岡6区補選の応援対応をめぐり、決別した麻生氏は、安倍晋三首相や自民党本部に直談判し、新人候補の推薦をもぎ取ったが、地元は強引な手法に大反発。その結果、知事選は、前回の得票数を上回る129万3648票を獲得した小川氏に対し、新人は34万5085票しか獲得できず、麻生氏主導による選挙戦は大惨敗で終わった。麻生氏の福岡での求心力の低下が、避けられない状況になっている。

県連内では、麻生氏の責任論が浮上していた。今夏の参院選に向けても、県連内の亀裂修復が課題となっており、麻生氏の辞任申し入れについて、県連は今後協議に入る。

麻生氏と近い蔵内勇夫県連会長も8日に会見し、知事選惨敗の責任を取って、会長職を辞任する意向を表明した。