学校法人瓜生山(うりゅうやま)学園・京都造形芸術大学(京都市左京区)が来春に「京都芸術大学」と校名変更すると発表したことに反対している京都市立芸術大学(西京区)が2日、同学園に対して「京都芸術大学」の名称の使用を差止める訴訟を大阪地方裁判所に起こした。

造形芸術大側もHPで「裁判に対しては粛々と対応して参ります」と法廷闘争になった場合は受けて立つ構えをみせた。

<京都“芸大”騒動の経緯>

▼18年夏 造形芸術大(以下造形)が21年4月の大学開学30周年に向け校名変更の検討開始

▼19年6月20日 造形が事前相談していた文科省から「手続き可能」との報告

▼7月9日=造形が京都市に説明。市立芸術大(以下市立)にも間接的に伝わる

▼11日 市立が普段から呼ばれている略称「京都芸大」「京芸」など4点を商標登録出願。審査待ち

▼12日 造形・尾池学長が市立を訪問し報告も、市立は中止再考を求める

▼17日 造形が「京都芸術大学」を商標登録出願。審査待ち

▼18日 市立が「京都芸術大学」を商標登録出願。審査待ち

▼8月27日 造形がHPで変更を公表

▼28日 市立がHPで「法的措置も」と主張

▼30日 造形が改めてHPで目的を説明し「無用な法的紛争を望むものではない」。市立はHPで改めて中止を申し入れる文書を送付したと公表。さらに造形は別途面談日時の調整を求める書面をFAXし翌日郵送

▼9月2日 市立が名称使用差し止め請求訴訟。造形側も裁判を受けて立つ姿勢を表明した